* 「幸せ」４ *

すみません。
終わる見込みが全くありません。
でもどういう風に終わらそうかっていうのは
なんとなく頭の中にできてきました。

１８号が自分は孫悟空を殺そうとしたのにとか、
何か色々悩んでますけど、
ピッコロさんなんか
一番最初に悟空を殺してますからね。
それなのにその子供に懐かれてますからね。
考えたら別にどうでもない事なんですけど。

タンッ・・・と神殿に降り立ち、
１８号は辺りを見回した。
「・・・懐かしいな、ここ。」
ふいに、口から漏れた言葉。
「ああ。・・・ホントに。」
クリリンの優しい声。
それは、あの日の記憶を鮮明に思い出させた。
人間として生きていた時と、
人造人間として生きていた時。
そして、クリリンに生き返らせてもらった今・・・。
それらは全て違うものだけど、
どれもそんなに悪くなかった。

目を閉じると、肌に当たる風が冷たい気がした。

この気持ちは一体何なのだろうか？
クリリンが、あたしと１７号を生き返らせてくれて・・・
あたしは礼も言わずに飛び降りて・・・
そうだ　１７号は今どうしているだろうか？
今どこに居るんだろ・・・元気にしてるかな・・・。


正確に、クリリンと１８号へと向かって、
タッタッタッ・・・と、
リズム良く小さい足音が近づいてきた。
「クリリンさん！１８号さん！お久しぶりです！！」
１８号は目を開けてその姿を見定めると、
少なからず驚いてしまった。
孫悟飯・・・クリリンの話によれば、
セルを倒したのはこの幼い子供だ。
別に疑っている訳ではないが、
改めて見てみると・・・。
「おう！久しぶりだなぁ、悟飯。」
「来てくれたんですね！
　デンデー！早く早くー！」
悟飯が今来た方向を向き、声を張り上げる。
呼ばれた神は、友達を前に
満面の笑みで走ってきた。
「クリリンさーん！
　来てくれたんですね！嬉しいです！」
「ハハッ。御土産も何も無いけどな・・・。」
クリリンが照れ隠しのように言う。
「いいんですよ、そんな物！」
まだ、特に何を話した訳でもないのに、
３人はほんの小さい子供のように
浮かれて、笑って、はしゃいでいる。
１８号には、なぜかそれが羨ましかった。

一人足りない？
ちゃんと出てきますよ、次回。