漫画やアニメが好きです。主にNARUTOを語っています。たまに二次創作もしてます。初めてきた方は「はじめに」を読んで下さい。
※現在ほぼ更新停止状態ですが管理人は元気です。
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2015/07/28 (Tue)
テスト勉強に飽きたときに書き散らしてました。
(日付け詐欺ですすみません。一時保存しちゃったもので。公開日7/31です)
ピッコロさんがチチに相談に行く話。
全く同じシチュエーションのクリパチがブログ内にありますが関係はありません。
私の想像力もとい妄想力の欠如と定期的にチチを書きたくなる病が原因です。
何でか悟空や息子達と登場させるより単独で書いた方が動かしやすいよチチ。
注意事項。
・久しぶり過ぎてチチの口調あやふや後日家帰ったら単行本見直します。
・F巻のネタバレ含みます。
もうそろそろこのF巻の注意書きは要らないかな・・・どうなの。
(日付け詐欺ですすみません。一時保存しちゃったもので。公開日7/31です)
ピッコロさんがチチに相談に行く話。
全く同じシチュエーションのクリパチがブログ内にありますが関係はありません。
私の想像力もとい妄想力の欠如と定期的にチチを書きたくなる病が原因です。
何でか悟空や息子達と登場させるより単独で書いた方が動かしやすいよチチ。
注意事項。
・久しぶり過ぎてチチの口調あやふや後日家帰ったら単行本見直します。
・F巻のネタバレ含みます。
もうそろそろこのF巻の注意書きは要らないかな・・・どうなの。
「悟飯に、夕食だけでも、毎晩一緒に食べようと誘われた」
突然の来訪者の、これまた突然な告白に、チチは大きな瞳をぱちくりと瞬いた。
もはや家に居るのが珍しい夫は、当然ながらこの場に居ない。そして次男もカプセルコーポレーションに遊びに行っていて不在だ。現在パオズ山の孫家玄関口にチチとピッコロの二人きりである。
まあ、オラしかいねぇってわかってて来たんだろうけどな。
ふふ、と小さく笑った後、チチは「立ち話もなんだしな」と言ってピッコロを中に通し椅子に座らせ、二人分の水をテーブルに置いた。ピッコロは少し居心地悪そうに、しかし聞き取れる程度の声量で「すまないな」と呟く。
「……で、何だ、悟飯に夕食に誘われたって?」
少し水を飲んだ後にゆっくりと口を開くと、釣られて一口飲んだピッコロはコクリと頷いた。
「……パンの子守りが必要無くなるまでの間、毎晩だ」
もともとクールなピッコロである。表情はそこまで動いていない。だからチチはピッコロ相手に、表情から感情を読み取ろうとはしない。
「行けばいいでねぇか。水しか飲めないって言っても、ピッコロさここ住んでたときはいつも一緒に食事してたべ?」
人造人間との戦い前の三年間を思い出しながらチチが言う。
「食事が食べることだけを意味しないのはわかっている」
「そうけ。じゃあ何が不満なんだ?」
「オレに不満は無い。…………ビーデルが、」
「ビーデルが?」
「嫌じゃないだろうかと」
「…………また何でそったらこと考えたんだ?」
心底呆れた風なチチに、ピッコロが逆に驚く。
「お前だったらどうなんだ。悟飯が生まれたばかりで、」
「悟飯が生まれたばかりの頃? うーん……」
チチは目線を上に泳がせた。悟飯が生まれた頃。あの頃はまだ悟空さも家に居たっけなぁ。家族三人、たまにおっとうが加わったけど、幸せで。本当に、幸せで。
「……そうだなぁ、あの頃にピッコロさが来てくれてたら、ピッコロさのこと、あんなに長い間悪いヤツだって勘違いしてねぇでよかったべ」
残念だ、と、ころころ笑うチチにピッコロは顔を険しくした。
「そういうことではない。それに、実際その頃のオレは世界征服を目論んでいた悪者だ。……パンが生まれたばかりで、悟飯とビーデルも結婚してまだ少ししか……」
「わかったわかった。要するに子供が生まれたばっかの夫婦の団欒に自分が加わってもいいのか、ってことだべ?」
「わかったのなら」
「わかったけども、ピッコロさ、考え過ぎだべ」
やはりさっきと同じように呆れ顔のチチを見て、ピッコロは言葉に詰まる。
「オラはな、ビーデルはオラに似てるところがあると思うんだ。あの子は普段は尽くしていても不満があるなら隠さずにちゃんと言うタイプだべ。……オラが、悟飯がナメック星に行くって言ったとき大反対したみたいにな」
水を半分程度まで飲み、ピッコロを見る。もちろんそんなことは初耳のピッコロは、ここにきて知らされる真実に驚いたような、当たり前だと納得したような、微妙な顔つきをしていた。
「でもな、悟飯はあのとき、初めてオラに反抗したんだ。よっぽどピッコロさを自分の手で生き返らせたかったんだろうな。オラは悟飯が不良になったって思って悲しかったけど、悟飯の気持ちが揺るがねぇってわかったから、後押しする方に気持ちを切り替えたんだ。だから、ビーデルが最初どう思ったかはわかんねぇけど、今はもうピッコロさを歓迎する気持ちになってるはずだべ。ピッコロさは感謝はしても申し訳なく思う必要なんてねぇんだ」
な? と、まるで子供に言い聞かせるような調子のチチに、ピッコロは数秒固まった。が、納得したのだろう。一度納得してしまえば、切り替えは早い方である。水を飲み干し、ばさりとマントを揺らして椅子から立ち上がった。
「急で悪かったな、感謝する」
「気にするこたぁねぇ。まあ、さっきはああ言ったけども、さすが、男共と違って乙女心を考えてあげられるんだなって、オラ感心しちまっただよ」
言って、またころころと笑うチチに、ピッコロは顔をしかめた。
「オレは女じゃない」
「でも男でもないんだべ? ブルマさから聞いただ」
「……何を話してるんだアイツは……」
怖いもの知らずな天才肌の顔見知りを思い浮かべ、両目を覆うように額を押さえるピッコロ。ブルマはナメック星にも来ていたから知る機会は多分にあっただろうが、チチとの会話でどんな流れになったらその話題になるのかは全く理解不能だ。
「あはは、今のピッコロさならオラにも何考えてるかわかるだ」
唐突な笑い声に、ピッコロは手を下ろしてチチを見る。
「……は?」
「ピッコロさ、あんまり表情動かねぇから、いつもは何考えてるのかよくわかんねぇけど、今のはわかっただ。そう言えば最近は前より表情動くことが多くなってる気がするなぁ。何かあったのけ?」
「…………」
一瞬、「神と融合したせいだ」と答えようとして、だがピッコロはやめた。悟空や悟飯相手ならまず間違いなく躊躇しなかっただろうが、恨んで当たり前の自分を親しく呼んでくれ、今もまた急な相談に応えてくれたチチに適当な返しをするのはよくないと思えた。
「……お前達のせいだ」
ぽつりと口から出した答えは、初めての死の直前に弟子に言った言葉に似ていた。だが違う。あの頃は悟空と悟飯だけだった。今は着実に成長していくデンデ、やたらと突っかかってくる悟天にトランクス、目の前のチチからも影響を受けて、じわじわとしかし確実にかつての自分から遠ざかっている。
「……ピッコロさは、今の自分は嫌いだか?」
ふいにチチが、少しだけ低い落ち着いた声を出した。顔を正面から捉え直すと、ピッコロが自身に向けられた記憶の無い表情が目に入った。唇は緩やかな弧を描き、強い輝きを持った瞳が少しだけ細められ、ふわりとした空気が滲み出ている。何と形容すればいいのかわからない。ピッコロは頭の中の膨大な知識に検索をかける。
「……魔族がこんなものに成り下がったんだ。父であるピッコロ大魔王は納得いかんだろうが、……オレは今の自分を、それほど嫌いにはなれんな」
なぜかこちらにまでふわふわした空気が感染しそうなその表情を見つめたまま出した答えに、チチは目を一本線にして微笑んだ。
「なら、よかっただ!」
あ。
そうだ、この表情は。
己に向けられたことが無かったから気付くのに時間が掛かった。
「……お前は、オレを何だと思ってるんだ?」
チチの柔らかい表情とふわふわした空気。これは悟飯やビーデルがパンに向けているのと同類だ。
気付いてしまったピッコロの問いに、チチは少し固まって、そして噴き出した。
「あははっ……! だって今日のピッコロさ年相応って言うか素直だしっ、しょうがないべ! 馬鹿にしてるわけじゃないだよ!」
「……まあ、それはわかるが」
色々な不満を押し殺した声音にまた笑いそうになって、チチは慌てて口を押さえた。
翌日から地上で暮らすようになったピッコロが何だかんだでその後も数回チチに相談事を持ち掛けたことは、チチが思わず反応させてしまった母性によって誰にも語られることは無く終わったそうな。
・END・
「ブウと友達になった英雄の娘」としてのビーデルさんとは話せるけど
「弟子のお嫁さん」としてのビーデルさんと最初どう接していいかわからない
ピッコロさんってアリなんじゃないかと思って書き始めたような違ったような。
チチが書きたかっただけのような。
その後の相談事はアレです。立ち去るべきタイミングってあるのかとか。
月に一回くらいは家族三人だけの夕食の日作った方がいいんじゃないかとか。
恋愛理解できないピッコロさんがその辺考えちゃって
でも恋愛理解できないから訳がわからなくて
結局は三年間も一緒に暮らした唯一の女性なチチに相談するとか。
気遣われてることに気付かない訳無い天使なビーデルさんが
だんだん悟飯には及ばずともピッコロさん大好きになってくるとか。
一人何も知らずピッコロさんとビーデルさんの仲が良いことを喜ぶ弟子とか。
その辺まで考えたけどいつかのクリパチ以来の長編になっちゃうんで
さすがに書かな・・・いや、まあ・・・書くかも・・・←
突然の来訪者の、これまた突然な告白に、チチは大きな瞳をぱちくりと瞬いた。
もはや家に居るのが珍しい夫は、当然ながらこの場に居ない。そして次男もカプセルコーポレーションに遊びに行っていて不在だ。現在パオズ山の孫家玄関口にチチとピッコロの二人きりである。
まあ、オラしかいねぇってわかってて来たんだろうけどな。
ふふ、と小さく笑った後、チチは「立ち話もなんだしな」と言ってピッコロを中に通し椅子に座らせ、二人分の水をテーブルに置いた。ピッコロは少し居心地悪そうに、しかし聞き取れる程度の声量で「すまないな」と呟く。
「……で、何だ、悟飯に夕食に誘われたって?」
少し水を飲んだ後にゆっくりと口を開くと、釣られて一口飲んだピッコロはコクリと頷いた。
「……パンの子守りが必要無くなるまでの間、毎晩だ」
もともとクールなピッコロである。表情はそこまで動いていない。だからチチはピッコロ相手に、表情から感情を読み取ろうとはしない。
「行けばいいでねぇか。水しか飲めないって言っても、ピッコロさここ住んでたときはいつも一緒に食事してたべ?」
人造人間との戦い前の三年間を思い出しながらチチが言う。
「食事が食べることだけを意味しないのはわかっている」
「そうけ。じゃあ何が不満なんだ?」
「オレに不満は無い。…………ビーデルが、」
「ビーデルが?」
「嫌じゃないだろうかと」
「…………また何でそったらこと考えたんだ?」
心底呆れた風なチチに、ピッコロが逆に驚く。
「お前だったらどうなんだ。悟飯が生まれたばかりで、」
「悟飯が生まれたばかりの頃? うーん……」
チチは目線を上に泳がせた。悟飯が生まれた頃。あの頃はまだ悟空さも家に居たっけなぁ。家族三人、たまにおっとうが加わったけど、幸せで。本当に、幸せで。
「……そうだなぁ、あの頃にピッコロさが来てくれてたら、ピッコロさのこと、あんなに長い間悪いヤツだって勘違いしてねぇでよかったべ」
残念だ、と、ころころ笑うチチにピッコロは顔を険しくした。
「そういうことではない。それに、実際その頃のオレは世界征服を目論んでいた悪者だ。……パンが生まれたばかりで、悟飯とビーデルも結婚してまだ少ししか……」
「わかったわかった。要するに子供が生まれたばっかの夫婦の団欒に自分が加わってもいいのか、ってことだべ?」
「わかったのなら」
「わかったけども、ピッコロさ、考え過ぎだべ」
やはりさっきと同じように呆れ顔のチチを見て、ピッコロは言葉に詰まる。
「オラはな、ビーデルはオラに似てるところがあると思うんだ。あの子は普段は尽くしていても不満があるなら隠さずにちゃんと言うタイプだべ。……オラが、悟飯がナメック星に行くって言ったとき大反対したみたいにな」
水を半分程度まで飲み、ピッコロを見る。もちろんそんなことは初耳のピッコロは、ここにきて知らされる真実に驚いたような、当たり前だと納得したような、微妙な顔つきをしていた。
「でもな、悟飯はあのとき、初めてオラに反抗したんだ。よっぽどピッコロさを自分の手で生き返らせたかったんだろうな。オラは悟飯が不良になったって思って悲しかったけど、悟飯の気持ちが揺るがねぇってわかったから、後押しする方に気持ちを切り替えたんだ。だから、ビーデルが最初どう思ったかはわかんねぇけど、今はもうピッコロさを歓迎する気持ちになってるはずだべ。ピッコロさは感謝はしても申し訳なく思う必要なんてねぇんだ」
な? と、まるで子供に言い聞かせるような調子のチチに、ピッコロは数秒固まった。が、納得したのだろう。一度納得してしまえば、切り替えは早い方である。水を飲み干し、ばさりとマントを揺らして椅子から立ち上がった。
「急で悪かったな、感謝する」
「気にするこたぁねぇ。まあ、さっきはああ言ったけども、さすが、男共と違って乙女心を考えてあげられるんだなって、オラ感心しちまっただよ」
言って、またころころと笑うチチに、ピッコロは顔をしかめた。
「オレは女じゃない」
「でも男でもないんだべ? ブルマさから聞いただ」
「……何を話してるんだアイツは……」
怖いもの知らずな天才肌の顔見知りを思い浮かべ、両目を覆うように額を押さえるピッコロ。ブルマはナメック星にも来ていたから知る機会は多分にあっただろうが、チチとの会話でどんな流れになったらその話題になるのかは全く理解不能だ。
「あはは、今のピッコロさならオラにも何考えてるかわかるだ」
唐突な笑い声に、ピッコロは手を下ろしてチチを見る。
「……は?」
「ピッコロさ、あんまり表情動かねぇから、いつもは何考えてるのかよくわかんねぇけど、今のはわかっただ。そう言えば最近は前より表情動くことが多くなってる気がするなぁ。何かあったのけ?」
「…………」
一瞬、「神と融合したせいだ」と答えようとして、だがピッコロはやめた。悟空や悟飯相手ならまず間違いなく躊躇しなかっただろうが、恨んで当たり前の自分を親しく呼んでくれ、今もまた急な相談に応えてくれたチチに適当な返しをするのはよくないと思えた。
「……お前達のせいだ」
ぽつりと口から出した答えは、初めての死の直前に弟子に言った言葉に似ていた。だが違う。あの頃は悟空と悟飯だけだった。今は着実に成長していくデンデ、やたらと突っかかってくる悟天にトランクス、目の前のチチからも影響を受けて、じわじわとしかし確実にかつての自分から遠ざかっている。
「……ピッコロさは、今の自分は嫌いだか?」
ふいにチチが、少しだけ低い落ち着いた声を出した。顔を正面から捉え直すと、ピッコロが自身に向けられた記憶の無い表情が目に入った。唇は緩やかな弧を描き、強い輝きを持った瞳が少しだけ細められ、ふわりとした空気が滲み出ている。何と形容すればいいのかわからない。ピッコロは頭の中の膨大な知識に検索をかける。
「……魔族がこんなものに成り下がったんだ。父であるピッコロ大魔王は納得いかんだろうが、……オレは今の自分を、それほど嫌いにはなれんな」
なぜかこちらにまでふわふわした空気が感染しそうなその表情を見つめたまま出した答えに、チチは目を一本線にして微笑んだ。
「なら、よかっただ!」
あ。
そうだ、この表情は。
己に向けられたことが無かったから気付くのに時間が掛かった。
「……お前は、オレを何だと思ってるんだ?」
チチの柔らかい表情とふわふわした空気。これは悟飯やビーデルがパンに向けているのと同類だ。
気付いてしまったピッコロの問いに、チチは少し固まって、そして噴き出した。
「あははっ……! だって今日のピッコロさ年相応って言うか素直だしっ、しょうがないべ! 馬鹿にしてるわけじゃないだよ!」
「……まあ、それはわかるが」
色々な不満を押し殺した声音にまた笑いそうになって、チチは慌てて口を押さえた。
翌日から地上で暮らすようになったピッコロが何だかんだでその後も数回チチに相談事を持ち掛けたことは、チチが思わず反応させてしまった母性によって誰にも語られることは無く終わったそうな。
・END・
「ブウと友達になった英雄の娘」としてのビーデルさんとは話せるけど
「弟子のお嫁さん」としてのビーデルさんと最初どう接していいかわからない
ピッコロさんってアリなんじゃないかと思って書き始めたような違ったような。
チチが書きたかっただけのような。
その後の相談事はアレです。立ち去るべきタイミングってあるのかとか。
月に一回くらいは家族三人だけの夕食の日作った方がいいんじゃないかとか。
恋愛理解できないピッコロさんがその辺考えちゃって
でも恋愛理解できないから訳がわからなくて
結局は三年間も一緒に暮らした唯一の女性なチチに相談するとか。
気遣われてることに気付かない訳無い天使なビーデルさんが
だんだん悟飯には及ばずともピッコロさん大好きになってくるとか。
一人何も知らずピッコロさんとビーデルさんの仲が良いことを喜ぶ弟子とか。
その辺まで考えたけどいつかのクリパチ以来の長編になっちゃうんで
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